ニコン「Z5IIC」ってどんなカメラ?結論からお伝えします
こんにちは。秋分の日を過ぎて、カメラを持って出かけたくなる季節になりましたね。
そんな中、ニコンから気になる新製品が発表されました。フルサイズミラーレスカメラの「Z5IIC(ゼットファイブツーシー)」です。
結論から言うと、Z5IICは「人気機種Z5IIからファインダーなどを省いて、小さく安くしたフルサイズカメラ」です。米国価格はボディのみで$1,399.95、NIKKOR Z 24-50mm f/4-6.3とのレンズキットは$1,699.95で、2026年10月中旬に発売予定と発表されています。
ただし、とても気になる点があります。この記事を書いている2026年9月24日の時点で、日本国内での正式発表がまだ確認できていないんです。ニコン本社のグローバルサイト(英語)では「TOKYO」発のニュースとして発表されているのに、日本語の製品発表は出ていません。この記事では、その理由についても考えてみます。
Z5IICの基本スペックとZ5IIとの違い
Z5IICの中身は、2025年4月に発売されたZ5IIがほぼそのまま使われています。有効24.5MPの裏面照射型フルサイズセンサーに加えて、フラッグシップ機と同じ世代の画像処理エンジン「EXPEED 7」、中央部で最大7.5段分のボディ内手ぶれ補正を搭載しています。どれもZ5II譲りです。
一方で、省かれたのは電子ビューファインダー(EVF)、2つ目のSDカードスロット、AF用のジョイスティック(サブセレクター)の3つです。背面モニターは3.2型のバリアングルですが、解像度はZ5IIの約210万ドットから約104万ドットに下がっています。
分かりやすく表にまとめました。
| 項目 | Z5IIC | Z5II |
|---|---|---|
| センサー | 24.5MP 裏面照射型フルサイズ | 24.5MP 裏面照射型フルサイズ |
| 画像処理エンジン | EXPEED 7 | EXPEED 7 |
| ボディ内手ぶれ補正 | 最大7.5段(中央部) | 最大7.5段(中央部) |
| ファインダー(EVF) | なし | あり |
| 背面モニター | 3.2型 バリアングル 約104万ドット | 3.2型 バリアングル 約210万ドット |
| カードスロット | SD UHS-II ×1 | SD UHS-II ×2 |
| AFジョイスティック | なし | あり |
| シーンモード | あり(15種類) | なし |
| 被写体認識「魚」 | あり | なし |
| 動画 | 4K30p(全幅)、4K60p(DXクロップ)、N-RAW、N-Log | 同等 |
| 質量(バッテリー・カード込み) | 約620g | 約700g |
| 米国価格(ボディ) | $1,399.95 | 現在の希望価格は約$1,850 |
※Z5IIの米国価格は、2025年の値上げ後の希望価格です。量販店の実売価格は$1,700前後の場合があります。
表を見ると分かるとおり、画質やAF、手ぶれ補正といった「写りの中心になる部分」はそのままです。削られたのは、主に「のぞく」「バックアップする」「細かく操作する」ための部分です。
名前の「C」は「カジュアル」。初めての人にやさしい新機能
ニコンによると、名前の「C」は「Casual(カジュアル)」の意味です。その名前のとおり、初めてカメラを使う人向けの機能が追加されています。
一番の目玉は、ニコンのフルサイズミラーレスで初めて搭載された「シーンモード」です。ポートレート、ペット、料理、夜景、夕景など15種類からシーンを選ぶだけで、色、明るさ、ホワイトバランス、ピクチャーコントロールをカメラが自動で調整してくれます。
さらに、ワンタッチで「イメージングレシピ」を呼び出せる専用ボタンもあります。ニコンやクリエイターが作ったレシピは「Nikon Imaging Cloud」からダウンロードでき、設定に詳しくなくても雰囲気のある写真を撮れます。Zfで好評だった「フィルムグレイン」機能も入っていて、フィルムカメラのような粒子感を出せるのは、SNS世代にうれしいポイントですね。
AFは、人物、犬、猫、鳥、乗り物、飛行機などを認識するディープラーニングAFに、新しく「魚」が加わりました。水族館で魚にピントが合わない、という悩みがかなり減りそうです。連写は最高約14コマ/秒(メカシャッター・拡張時)で、シャッターを押す最大1秒前から記録できるプリキャプチャ(最高30コマ/秒、JPEGのみ)にも対応しています。
動画機能もしっかりしています
動画は、4K UHDを全幅で最大30p、DXクロップで最大60pまで撮れます。フルHDなら120pで、4倍・5倍のスローモーション撮影にも対応しています。
録画中は赤いタリーランプが点灯し、画面の周りにも赤い枠が表示されるので、「録画できていなかった」という失敗を防げます。商品を近づけるとピントが移る「商品レビューモード」、USBケーブル1本でPCとつなげばWebカメラとして使えるUVC/UAC対応、H.265 10bit、N-Log、N-RAWのSDカード記録もそろっています。DPReviewは、N-RAWについて「このカメラを買う人の多くには必要ないだろう」と書いていますが、上を目指せる余地があるのは心強いですね。
ニコンの歴史から見るZ5IICの意味
ニコンがファインダーのないZシリーズを出すのは、今回が初めてではありません。2022年にはAPS-Cで動画・Vlog向けのZ30を出し、2025年には動画向けのフルサイズ機ZRを発売しました。
DPReviewは、Z5IICを「写真と動画の両方を狙った、ニコン初のEVFなしミラーレス」と評価しています。スマホの画面で撮ることに慣れた世代に向けて、「画面を見て撮るフルサイズ」を写真の分野にまで広げた、と言えそうです。
ライバルとしては、同じ価格帯でファインダーのないパナソニックのLUMIX S9や、形が近いソニーのα7C IIがあります。DPReviewの見方では、S9は動画寄りでメカシャッターがなく、α7C IIは価格が高めです。その点、Z5IICは「写真も動画もこなせるのに安い」という独自のポジションにいることになります。
なぜ日本だけまだ発表されていないのか?(考察)
ここからは、公式情報ではなく、公開されている情報をもとにした考察です。
まず事実として、Nikon Rumorsは、発表前にニコンイメージングジャパンのサイトのイベント機材フィルターに「Z5IIC」の項目があったと伝えています。このことから、日本で発売されない可能性は低いと考えられます。国内の情報サイト「とるなら(asobinet)」も「国内で正式発表後にページを更新予定」としており、国内発表を待っている状態です。
そのうえで、背景として考えられることが3つあります。
1つ目は為替とコストです。ニコンの決算報告によると、2026年4〜6月期の映像事業は、中国の需要減とメモリー価格の高騰で減収減益になり、通期の見通しも下方修正されました。1ドル150円台後半という円安が続く中で、日本向けの価格をどこに設定するかは、とても難しい判断のはずです。
2つ目は、新製品の遅れです。2026年8月には、Nikon Rumorsが複数の情報筋の話として「ニコンのほぼすべての新製品が遅れている」と報じていました。
3つ目は市場の規模です。同じ決算資料の地域別売上では、米国や欧州が日本の2倍以上あります。まず海外で発売して反応を見る、という判断もあり得ます。
日本での価格はいくらになる?
$1,399.95を単純に円に換算すると、約21〜22万円(税抜)になります。参考として、Z5IIの発売時のニコンダイレクト価格は258,500円(税込)でした。国内の予想では「20万円前後なら魅力的」という声が多いです。ただし、正式な価格はニコンの発表を待つ必要があります。
よくある質問(FAQ)
Q1. Z5IICはいつ発売されますか? 米国では2026年10月中旬の予定です。日本での発売日はまだ発表されていません。
Q2. 米国での価格はいくらですか? ボディのみ$1,399.95、24-50mmレンズキット$1,699.95です。
Q3. Z5IIとの一番大きな違いは何ですか? EVF(ファインダー)がないことです。そのほか、カードスロットが1つになったこと、AFジョイスティックがないこと、背面モニターの解像度が低いことも違いです。
Q4. 画質はZ5IIより落ちますか? センサーとエンジンは同じなので、基本的な画質は同等と考えられます。
Q5. 重さはどのくらいですか? バッテリーとカードを含めて約620g、本体のみで約538gです。
Q6. 「C」はどういう意味ですか? ニコンによると「Casual(カジュアル)」の意味です。
Q7. シーンモードとは何ですか? 撮りたい場面を15種類から選ぶと、色や明るさなどを自動で最適にしてくれる機能です。ニコンのフルサイズミラーレスでは初めての搭載です。
Q8. 魚の認識はどんなときに便利ですか? 水族館などでの撮影に便利です。被写体検出で「魚」を選んだときだけ働きます。
Q9. 防塵・防滴には対応していますか? 防塵・防滴に配慮した設計で、ボディの主要部分にマグネシウム合金を使っています。
Q10. カラーは何色ですか? シルバーとブラックの2色です。
まとめ
Z5IICは、「Z5IIの写りを、もっと気軽に持ち歩ける形にした」カメラです。ファインダーが欠かせない人にはZ5IIが引き続き選択肢になり、画面を見て撮る人にはZ5IICが新しい選択肢になります。日本での発表と価格が発表されたら、またお知らせしますね。
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